名古屋市の瑞穂区にある寺院について、詳しく解説するサイト『名古屋市瑞穂区の寺院』

●●●高田・直来●●●

【信正寺】

信正寺には三観音があります。
三観音とは千手観音、如意輪観音、十一面観音で、かつてこの中山町が中山村だった頃に、
村民が招福除災を願って1707年に村境に建立したものです。
しかし過去に行われた耕地整理、区画整理によって場所を転々とし1981年に信正寺に
遷りました。
今も道路を見渡す位置にあってこの一帯を見守っています。

【神之内八幡社】

神之内八幡社には痛みをとってくれる肴瓮石(なべいし)があります。
本殿は2004年に修復されており、本殿に向かって右にあるのが痛みをとってくれると
いう肴瓮石で、頭痛、腰痛、歯痛などが取れるといわれています。
弘法大師がこの石を叩き、その音でこの石の力を見抜いたそうです。
堀川まつりに姿を変えた熱田天王祭では熱田まで提灯を奉納する慣わしがあったのですが、
熱田まで行かなくてもこの神社に提灯を奉納すればご利益があるとされていたそうです。

【海上寺・乳花薬師】

龍王山海上寺は弘法大師が訪れたという真言宗のお寺で、1639年に中興開基されたと
伝えられています。
当時このお寺は西側まで干潟だったために海上寺とつけられたそうです。
かつては粟薬師と呼ばれていたのですが明治時代以降は乳花薬師と呼ばれ、乳の形をした
ぬいぐるみを奉納すると母乳の出がよくなると伝えられています。

【直来神社】

直来神社はおできに効果があるとされる名古屋の神社です。
平家物語に登場する武将源義仲は、源義経率いる軍との戦いを控えて女性を木曽へと都落ち
させました。
しかしその女性のひとり、かつら姫にできものができ、それが原因で亡くなります。
かつら姫は直来神社のある場所に埋葬され、お墓に植えられたカツラの木の根元にある石で
おできをなでると治るという伝説が生まました。
それでおできの神様として信仰を集めるようになったそうです。
今ではおできは怖いものではありませんが、昔はそれが命取りになることもあったのです。