名古屋市の瑞穂区にある寺院について、詳しく解説するサイト『名古屋市瑞穂区の寺院』

●●●妙音通・汐路●●●

【長福寺】

長福寺には約300年前の農民の喜びを伝える井戸田山車が保存されている建物があります。
正徳享保年間の頃は天白川が氾濫するたびに村人は飢饉にあっていました。
そこで嘆願書を御政所に提出すると共に若宮八幡に祈願をすると、川替がすぐに行われて
それ以降水害は無くなりました。
喜んだ村人は山車を若宮八幡社に献上したそうですが戦争で焼失していまい、現在残されて
いるものは1950年に再現されたものです。
また長福寺の敷地内には秋葉神社があります。
このあたりは空襲で街のほとんどが燃えてしまいましが、この神社だけは火災を免れたこと
から火の神様としてより信仰を集めるようになりました。

【嶋川稲荷】

嶋川稲荷は妙音と深く関わっており、ここには藤原師長の家がありました。
藤原師長は京の都で太政大臣の職についていましたが、1179年に平清盛が反乱を起こし

後白河法皇を鳥羽殿に幽閉して太政大臣だった藤原師長はクビになります。
そして師長はこの井戸田村に流され、ここで琵琶を奏でながら京の都を偲んでいました。
師長はその後出家し妙音院と号し、これが妙音通の地名の由来となります。
この時師長の世話係をしたのが井戸田村長の娘でした。
約1年半後に師長は京へ戻ることを許されるのですが、村長の娘が後を追ってきます。
師長は形見として娘に片貝の琵琶白菊を与えますが、娘は別れの悲しみのあまり入水自殺を
してしまいます。
その際に袖を掛けた松が、名古屋市栄の久屋大通にあった「小袖掛けの松」です。

【村上神社】

村上神社はおどり山古墳の上に建っている神社です。
瑞穂区内では古墳跡は多くあったものの、古墳自体が残されているのはわずかです。
この古墳は高さ3.6メートル、直径40メートルあったそうですが、境内地だけは古墳の
まま残されています。